きのこの旬はいつ?種類別の美味しい時期、季節を紹介
現代は人工的な栽培技術が発展しており、スーパーマーケットなどの小売店では、年間を通して安定的にきのこを購入できます。しかし、種類によって旬の時期が変わり、風味や食感、栄養価も変化することも確かです。この記事では、きのこの旬について季節ごとにご紹介したうえで、新鮮な品の選び方やおいしい調理法などを解説します。
きのこの旬・季節の基礎知識と「旬はいつ(何月)」を見るポイント
きのこには「秋の味覚」というイメージが定着しています。しかし、ひとことできのこといっても、その種類はさまざまです。種類ごとに旬の季節が変わり、味わいや栄養価も変化するため、旬の時期が何月なのかを確認するポイントを知っておきましょう。ここでは、地域差や栽培方法の違いなどにも触れながら、旬について解説します。
旬の時期(何月)をチェックするコツ:地域差と栽培(人工)・野生の違い
日本では、人工栽培技術の進歩により、多くのきのこが年間を通して安定して流通しています。しかし、天然や野生のきのこは、気温や湿度、降雨量の影響により旬の時期が変わることを知っておきましょう。
一般的には秋が最盛期とされ、9月~11月ごろに収穫されるきのこは、香りや旨味が豊かになると言われています。一方で春や夏に旬を迎える種類もあり、厳密にいえば地域差も考慮して旬を見極める必要があります。例えば北海道や東北は秋の訪れが早いですが、九州など南の地域ではやや遅れる傾向があり、わずかに旬がずれるのです。
スーパーマーケットなどで購入する際は、産地表示や「天然」「原木栽培」「菌床栽培」などのラベルをチェックしましょう。後述する「月別早見表」と照らし合わせながらラベルを見ると、旬の時期を逃しにくくなります。
月別早見表:いつがおいしいか(旬の時期/おすすめの時期一覧)
まずは、ごく一般的なスーパーマーケットなどに並ぶ機会が多い、メジャーなきのこの旬を一覧表でご紹介します。
| 種類 | 旬の時期 |
|---|---|
| エノキタケ | 3~5月、12~2月 |
| キクラゲ | 3~11月 |
| しいたけ | 3~5月、9~11月 |
| しめじ | 9~11月 |
| タモギタケ | 6~11月 |
| ひらたけ | 3~8月、12~2月 |
| まいたけ | 9~11月 |
| マッシュルーム | 3~6月、11~12月 |
| 松茸 | 9~11月 |
(出典:JAグループ「とれたて大百科」, https://life.ja-group.jp/food/shun/list/?id_category=68&search_type=0&sort_type=0 )
3~5月の春には、しいたけの天然物が多く出回り、柔らかな食感と豊かな風味を楽しめます。6~8月にかけての“夏きのこ”では、豊富な栄養価が注目されるタモギタケなどが旬を迎えます。9~11月にかけての秋は、松茸やまいたけ、しめじなどが旬を迎える季節です。12~2月の冬は、えのきなどが最盛期を迎えて、鍋料理などで存在感を発揮します。
※旬の時期は、地域によって異なります。
春/夏のきのことおいしい時期

春~夏にかけての季節は、きのこのみずみずしさを存分に味わえる時期です。軽やかな食感と味わいを活かした料理に仕上げると、季節感を存分に楽しめるでしょう。ここでは、春・夏に旬を迎えるきのこをご紹介したうえで、選び方や鮮度を保てる保存方法をご紹介します。
春に出回る主な食用きのこ一覧(種類一覧と時期)
春に旬を迎えるきのこの代表格といえるのが、しいたけです。天然物は4~5月に旬を迎え、肉厚でジューシーな食感と、芳醇な香りを楽しめます。弾力性がありながらも、ふっくらとした柔らかさを感じやすく、炒め物や和え物にするのが特におすすめです。
そのほかの種類では、エノキタケ、キクラゲ、ナラタケ、ハタケシメジ、ひらたけ、マスタケなども春に旬を迎えます。発生している種類や数の多さでは秋に及びませんが、この時期にしか収穫できないきのこもあります。例えば、アミガサタケやハルシメジは、春を代表する種類です。
夏に旬を迎える種類と育ち方の特徴
夏に旬を迎える種類の代表格は、栄養価を豊富に含むことから、健康食品としても注目されている「タモギタケ」です。春にしか見られない種類がわずかに残っていたり、秋を先取りできたりする季節のため、あえて夏を選んできのこ狩りに出かけるツウの方もいます。
その他の種類では、アワタケ、キクラゲ、シロキクラゲ、ハタケシメジ、ひらたけなども夏に旬を迎える種類です。8月ごろに差し掛かると、自生するきのこの数が増えるぶん、タマゴテングタケやツキヨタケなどの猛毒を持つ種類が増える点には注意しましょう。
選び方と保存のポイント(鮮度チェック法)
新鮮なきのこを見分けるポイントは、かさの色がきれいで変色しておらず、軸がしっかりしていて、異臭のないものを選ぶことです。湿り気が強すぎるものも避け、全体的にハリのあるものを選びましょう。
夏は湿気が多い時期です。この時期に購入したきのこは特に傷みやすいため、保存する場合は冷蔵庫の野菜室に入れて、2~3日以内には使い切りましょう。キッチンペーパーや紙袋で包んでから野菜室に入れると、湿気をコントロールしやすくなり、新鮮な状態を長くキープできます。
秋のきのこ(11月・秋の味覚)を楽しむ

秋はきのこの最盛期であり、豊かな香りと深い旨味を楽しめる最高の季節です。高級品種の代名詞である松茸も、11月前後の秋に旬を迎えます。ここでは、秋に旬を迎える代表種をご紹介したうえで、おいしさを最大限に引き出す調理法や、きのこと山菜の違いなどについて解説します。
秋に最盛期を迎える代表種:松茸・まいたけ・椎茸などの時期と特徴
秋は、多くの品種が最盛期を迎える、きのこ好きにとってはたまらない季節です。松茸やまいたけ、椎茸といったメジャーな種類も、軒並み9~11月にかけての秋に旬を迎えます。
その他の品種では、アイタケ、エノキタケ、キクラゲ、キヌガサタケ、タモギタケ、ツルタケ、ナメコ、ひらたけ、ブナシメジ、ワカクサタケなどの旬も秋です。食用きのこが多く発生することに比例して、毒きのこも多くの種類が秋に発生するため、山などへ採りに行く際は十分に注意しましょう。
秋の味覚を引き出す調理法とおすすめレシピ(バター、炊き込み等)

秋はきのこの旨味と香りが最も際立つ季節です。芳醇な香りを最大限に活かすには、シンプルな調理法を選ぶのがおすすめです。例えば、熱したフライパンにバターを溶かして、きのこをサッと炒めてから醤油・塩・こしょうで味を調える炒め物は、ご飯のおかずとしてもお酒のおつまみとしてもぴったりでしょう。
松茸などを使った炊き込みご飯も、秋のレシピとしておすすめです。全体にだしが染みわたって旨味を噛みしめられることに加えて、水溶性の栄養価も逃しません。まいたけを天ぷらにしたり、しいたけを煮物にしたりなど、お好みの調理法でおいしくいただけます。
天然・野生のきのこと山菜/流通で注意すべき点
味覚狩りとして、秋に山へ出かけてきのこ採りや山菜取りを楽しむ方もいるでしょう。きのこと山菜は、そもそも分類が異なります。きのこはカビや酵母の仲間である菌界に分類されますが、山菜が分類されるのは植物界です。一例としては、フキノトウやワラビ、コゴミなどが山菜として扱われています。
天然・野生のきのこを採取する際に注意したいのが、毒きのこの見極めです。秋は発生するきのこの種類が多いぶん、猛毒を持つきのこも多く見かけます。種類や摂取する量により、最悪の場合は死に至るケースもあるため、十分に注意しましょう。スーパーマーケットなどに流通しているきのこは、原則として毒性がなく安心です。
冬のきのこ(きのこの旬・冬)とあたたかい料理

最盛期である秋を超えて、冬に旬を迎えるきのこも少なくありません。
冬といえば、身体を温める鍋物を楽しみにしている方も多い季節でしょう。きのこは鍋物との相性も良い食材なので、冬に旬を迎える種類や、そのおいしさを最大限に引き出せる調理のコツを知っておく価値があります。ここでは、冷凍保存する際のポイントにも触れながら、冬のきのこの魅力をたっぷりとお伝えします。
冬に旬の主な種類と注目の栄養素(旬の食材としての価値)
冬に旬を迎える種類の代表格として挙げられるのは、エノキタケです。その他にも、キヌメリガサやスギエダタケ、ひらたけ、フユヤマタケなどが冬に旬を迎えます。エノキタケはシャキシャキとした食感が特徴で、鍋物やスープの具材としてもぴったりでしょう。
冬に発生するきのこの種類は減りますが、栄養素がたっぷりと含まれた種類を安価で入手しやすいです。例えばエノキタケには、免疫力を高めるβ-グルカンや、糖質の代謝をサポートするビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、腸内環境を整える食物繊維などが豊富に含まれます。旬の食材としての価値は高く、健康食としてきのこを取り入れたい方にぴったりです。
ただし、きのこ狩りに出かける場合は、最盛期の秋と比べて危険性が増すため注意しましょう。場所によっては、大雪や吹雪、雪崩などに巻き込まれる可能性もあります。できるだけ天候の荒れていない時期を選んだり、この時期の収穫は諦めてスーパーマーケットなどで調達したりなど、安全を第一に考えることが大切です。
鍋やスープに合う冬のレシピと調理のコツ
冬のきのこ料理として定番なのは、鍋物やスープです。さまざまな種類のきのこや、それ以外の野菜などをミックスして煮込むと、豊かなだしが出て深い味わいを楽しめます。また、身体を温める効果にも期待できるため、風邪予防にも役立つでしょう。ここでは、冬に合うレシピとして、旬のエノキタケを使ったクリームスープの作り方をご紹介します。
■たっぷりきのこのクリームスープ
数種類のきのこと野菜を使ったスープです。乳製品と組み合わせることにより、カルシウムの吸収を促進できるほか、旨味とコクの相乗効果で味わいも良くなります。
【材料(2人分)】
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| エノキタケ | 50g |
| ブナシメジ | 50g |
| しいたけ | 4個 |
| たまねぎ | 1/2個 |
| さといも | 2個 |
| バター | 10g |
| 水 | 200ml |
| 牛乳 | 300ml |
| 生クリーム | 50ml |
| 塩 | 少々 |
| こしょう | 少々 |
<作り方>
1.きのことたまねぎを細かく刻み、さといもは500Wの電子レンジで5分間加熱しておく
2.鍋にバター、きのこ、たまねぎ、さといもを加えて中火で炒める
3.水を加えて、弱火で5分間煮込む
4.塩こしょうで味を調えて、火を止めてから生クリームを加える
調理のコツは、きのこを炒めすぎないことです。加熱しすぎると食感や風味が損なわれるため、手早く調理することを意識しましょう。
保存・冷凍で旬を長持ちさせる方法と解凍の注意点

新鮮な状態を保ったまま冷蔵で保存できる期間は、長くても1週間程度です。それまでに使い切れない場合は、冷凍保存をして、旬の状態を長持ちさせましょう。
冷凍する際のポイントは、石づきを落としてから小さな房に分けて、平らに並べた状態で冷凍庫に入れることです。水気がついたまま冷凍すると、霜がついて解凍時に旨味が損なわれるため、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ってから冷凍しましょう。急速冷凍機能がある場合は、急速冷凍してから冷凍庫に移すのがおすすめです。
解凍時には、凍ったままのきのこを炒めたり、汁物に入れたりして使うことをおすすめします。単体で解凍すると、水分と一緒に旨味や栄養が流出するため注意しましょう。
まとめ
現代の日本では人工栽培の技術が発展しており、1年を通して気軽にきのこの味覚を楽しめます。しかし、種類ごとに最盛期が異なるため、正しく旬を知っておくと、旨味や栄養を最大限に引き出しながら摂取できます。毎日の食卓にきのこを取り入れて、健康的な食生活を送ってみてはいかがでしょうか。

