たもぎ茸に含まれるエルゴチオネインの美肌効果を徹底解説
たもぎ茸(タモギタケ)は、その豊富な栄養価と多様な成分構成が注目を浴び、現在も盛んに研究が進められている注目の食材です。中でも特に関心を集めているのが「エルゴチオネイン」と呼ばれる稀有な成分です。この記事では、この成分がどのような効果が期待できるのか解説しながら、期待できる美容効果や健康効果、希少なたもぎ茸の入手方法についてもお伝えします。
たもぎ茸の美肌効果とは?
たもぎ茸とは、ヒラタケ科ヒラタケ属に属するキノコです。収穫量が少ないことに加えて、かつては人工栽培が困難だったため、店頭に並ぶ機会が少ない珍しいキノコと言えます。
たもぎ茸には、実に多様かつ有益な効果がありますが、よりわけ注目されているのが「美肌効果」です。さっそく、なぜたもぎ茸という決してメジャーとは言えないキノコの美肌効果が注目されることになったのか、その核心に迫りましょう。
たもぎ茸が持つエルゴチオネイン含有量の特徴
たもぎ茸の美肌効果が注目されている理由は、エルゴチオネインと呼ばれるアミノ酸誘導体の含有量が多いためです。これは強力な抗酸化作用を持つ物質であり、キノコなどの一部の菌類だけが生成できます。驚くべきことに、たもぎ茸が持つ含有量は、その他のキノコと比べて桁違いです。
| キノコの種類 | 目安となる含有量(100gあたり) |
|---|---|
| たもぎ茸 | 125.6mg |
| ヒラタケ | 27.4mg |
| エリンギ | 12.7mg |
| ハナビラタケ | 11.2mg |
| エノキタケ | 9.8mg |
| シイタケ | 9.6mg |
| ヤマブシタケ | 9.1mg |
| ヤマエノキタケ | 6.8mg |
| マッシュルーム | 3.8mg |
| 白マイタケ | 2.9mg |
(出典:一般財団法人材料科学技術振興財団, https://www.mst.or.jp/Portals/0/case/pdf/c0345.pdf )
上記のデータは、山形大学農学部によって調査され、『今月の農業 2009年1月号』に掲載された含有量のランキングです。
私たちの生活において身近な存在である「シイタケ」「エノキ」「マイタケ」といったキノコ類と比較して、100gあたりの含有量は数十倍から数百倍にも及ぶとされています。たもぎ茸に、文字どおり桁違いとも言える美肌効果があると考えられているのは、このためです。
細胞老化を防ぐ?エルゴチオネインの抗酸化メカニズム
先ほどのランキングをチェックすれば、老化に抗う成分をたっぷりと吸収できることは、火を見るよりも明らかです。それでは、エルゴチオネインはなぜ美肌に効果的とされるのか、そのメカニズムにも迫ってみましょう。
人間の体は、呼吸や代謝、ストレス、紫外線、大気汚染などの要因により、常に活性酸素を生成しています。活性酸素は、体内の異物を排除する役割を果たす一方、過剰に生成されると健康な細胞を傷付け、細胞老化を引き起こす原因となる厄介な存在です。
細胞老化が引き起こされると、シミやシワが発生したり、肌のハリが失われたり、生活習慣病を引き起こす原因となったりします。この厄介な活性酸素を除去する物質が「抗酸化物質」であり、たもぎ茸が持つエルゴチオネインこそが、代表的な抗酸化物質のひとつです。
「ビタミンC」や「ビタミンE」も抗酸化作用を持ちますが、エルゴチオネインが持つ抗酸化作用は特に際立つものです。細胞の老化プロセスを遅らせ、肌の若々しさと健康を保つと考えられるため、たもぎ茸は美肌効果のあるキノコとして注目されているのです。
エルゴチオネインの効果

先ほどご紹介したとおり、エルゴチオネインは肌の老化に対抗する、強力な抗酸化物質のひとつです。その抗酸化作用は、美肌効果だけでなく、私たちの健康に対しても大きく寄与すると考えられます。その核心的なメカニズムについて、さらに深掘りしてみましょう。
エルゴチオネインとは?その成分と役割
エルゴチオネインとは、たもぎ茸に代表されるキノコ類など、一部の菌類や細菌だけが合成できる成分です。エルゴチオネインは人間を含む多くの生物に存在しますが、生物自身が合成することはできません。人間は何らかの食物からこれを摂取しない限り、成分を肝臓・腎臓・赤血球・皮膚などに貯蔵できないのです。
エルゴチオネインの特徴は、酸だけでなく熱に強いことです。120℃の環境下で2時間放置したとしても、その効能はほぼ失われないと言われるほどです。そのため、たもぎ茸を加熱して調理したり、サプリメントなどに加工したりする過程を経ても栄養素の流出を避けられ、抗酸化作用をしっかりと受け取れるでしょう。
エルゴチオネインがもたらす美肌効果
「奇跡のきのこ」によってもたらされる美肌効果として、特に大きなものとしては、次の2点を挙げられます。
<享受できると考えられる美肌効果>
・エラスターゼの活動を邪魔して、お肌のシワ・たるみを予防する
・チロシナーゼの活動を邪魔して、シミの原因を抑制する
エラスターゼとは、肌のハリや弾力を保つために役立つエラスチンを分解する酵素です。エラスターゼが活性化すると、肌のシワやたるみの原因になります。しかし、エルゴチオネインには、この活動を邪魔する作用があると考えられるのです。ピンとした肌のハリを維持したり、一度失われた弾力性を回復したりする確率を高められるでしょう。
次にチロシナーゼは、シミやそばかすの原因になるメラニンを生み出す酵素です。エルゴチオネインは、チロシナーゼの活性を邪魔する可能性を秘めています。メラニンの過剰な生成を防ぐことにより、ターンオーバーの乱れを未然に防ぎ、シミの発生を抑えやすくなるでしょう。
また、光が原因で皮膚が受けるダメージを抑える効果があるとされることも、エルゴチオネインの特徴です。皮膚の細胞は紫外線によるダメージを受けやすく、これがシミやシワといった老化の原因になります。エルゴチオネインには、これらの活性酸素の働きを阻害する効果があると考えられています。
エルゴチオネインの抗酸化作用と健康効果
本記事でご紹介してきたとおり、抗酸化作用からは、大変大きな美肌効果が期待できます。しかし、期待できる効果はそれだけに留まりません。我々にとって厄介な活性酸素が引き起こすDNAの損傷や、過酸化脂質の生成を防ぐため、私たちの健康を維持する効果も高いと考えられています。
例えば「がん」は、DNAの損傷によって遺伝子にエラーが発生することが原因で引き起こされると言われています。DNAを傷付ける原因の一つが活性酸素ですが、これに対して抗酸化物質が猛烈に対抗するため、日本人の死因として上位を占め続けるがんを防げる可能性があります。
さらに、過酸化脂質を取り除く効果が期待できることもエルゴチオネインの特徴です。過酸化脂質が血管の内側にとどまると、動脈硬化の原因になる可能性があります。動脈硬化は血流を阻害する原因になり、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる重大なトラブルを引き起こしかねません。
このように、エルゴチオネインは単なる美肌成分ではなく、全身の細胞を酸化ダメージから守る可能性を秘めた物質です。特に加齢が原因で引き起こされる健康リスクを低減する効果が期待できるため、生活習慣病のリスクを抑えたい方にとって、たもぎ茸は魅力的な食材と言えるでしょう。
たもぎ茸の健康効果

ここまで、たもぎ茸がもたらす可能性のある美肌効果や健康効果についてお伝えしてきました。先述したように、たもぎ茸が持つ成分からは、がん予防を含むさまざまな健康効果が期待できます。ここでは、たもぎ茸が持つ健康効果の可能性をさらに深掘りし、抗炎症作用やセラミドとの関係についても解説します。
がん予防と免疫力向上の関連
たもぎ茸には「β-グルカン(ベータグルカン)」と呼ばれる多糖類が含まれています。β-グルカンには免疫調整機能があると考えられており、抗がん効果についても研究が重ねられてきました。その結果、β-グルカンの基礎研究において、抗腫瘍免疫応答を増強することが認められています。
β-グルカンは、免疫担当細胞のマクロファージを刺激して、TNF-αと呼ばれる腫瘍壊死因子-αなどのサイトカインの生成を促します。これにより、がん細胞やウイルス感染細胞を直接的に攻撃できるため、がんの発生や増殖を抑制する効果が期待できるのです。
また、先述したように、エルゴチオネインが持つ抗酸化作用も、がん予防に重要な役割を果たします。がんの原因として考えられる要因のひとつが、活性酸素が引き起こすDNAの損傷です。これを未然に防ぐことにより、細胞の老化を抑えて、がん化するリスクを低減できる可能性があります。
たもぎ茸の抗炎症作用
たもぎ茸の抗酸化作用は、抗炎症作用とイコールの関係でもあります。長期間にわたって炎症が続くことを「慢性炎症」と言いますが、慢性炎症は体の中で火種がくすぶり続けているような状態です。慢性炎症を放置すると、血管や臓器にダメージが加わり続け、さまざまな疾患の原因になります。
慢性炎症が引き起こすとされる代表的な疾患は「がん」「アルツハイマー型認知症」「うつ病」です。さらに、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患、糖尿病・高血圧・肥満といった生活習慣病を引き起こす原因のひとつとしても、慢性炎症を挙げられます。
たもぎ茸に含まれるエルゴチオネインは、活性酸素を除去することにより炎症性物質の生成を抑えるため、抗炎症作用が期待できます。結果として、先述した慢性炎症が原因で引き起こされる疾患を予防・改善しやすいほか、関節炎や腸炎といった炎症の症状改善も期待できるのです。
たもぎ茸とセラミドの関係
セラミドとは、肌の角質層にある脂質の一種であり、細胞間脂質のおよそ50%を占める物質です。セラミドが不足すると、肌の水分が蒸発しやすくなり、バリア機能が失われてしまいます。これが原因で発生するのが、乾燥肌や敏感肌です。
セラミド不足を補う栄養素が、皮膚や粘膜の健康維持に役立つビタミンB群です。ナイアシンを始めとするビタミンB群には、肌のターンオーバーを正常化する効果があるとされています。たもぎ茸には、以下のようにビタミンB群が多量に含まれています。
| 栄養素 | 含有量(100gあたり) |
|---|---|
| ビタミンB1 | 0.17mg |
| ビタミンB2 | 0.33mg |
| ナイアシン(ビタミンB3) | 12mg |
| ビタミンB6 | 0.12mg |
| 葉酸(ビタミンB9) | 80μg |
| パントテン酸(ビタミンB5) | 1.32mg |
| ビオチン(ビタミンB7) | 23μg |
(出典:文部科学省食品成分データベース, https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=8_08019_7 )
たもぎ茸に含まれる成分がセラミドを生成するわけではありません。しかし、たもぎ茸が持つ栄養素がバリア機能を強化し、間接的にセラミドの生成をサポートする可能性が示唆されています。
たもぎ茸はどこで売ってる?
たもぎ茸は「幻のキノコ」と呼ばれることもあるほど希少な食材です。特に東北以南への流通量が少なく、どうすれば購入できるのか疑問を感じている方は多いかもしれません。依然としてスーパーマーケット等で見かける機会は少ないですが、近年は以下のような場所で気軽に入手できます。
<たもぎ茸を購入できる場所>
・オンラインショップ
・産地直送の販売所
・ふるさと納税
近年では、たもぎ茸の成分を含むサプリメントやパウダーが販売されており、ここまでにご紹介した栄養成分を気軽に摂取できます。
たもぎ茸の定期購入オプションについて
たもぎ茸の美肌効果や健康効果を得るために重要なのは、たもぎ茸を定期的に摂取し続けることです。多くのサプリメントやパウダーは、定期購入オプションを利用して購入できます。定期購入オプションを利用すると、通常購入よりも割安で購入できる場合が多く、送料無料などのお得な特典も受けられます。
たもぎ茸の保存方法と注意点
生のたもぎ茸は湿気に弱く、鮮度が落ちやすいため、購入から2日~3日で食べきるように心がけましょう。サプリメントやパウダーは、直射日光や高温多湿を避け、暗所で保存するのが基本です。たもぎ茸はキノコの一種のため、キノコ類のアレルギーをお持ちの方は摂取を控えるか、医師に相談することをおすすめします。
まとめ
たもぎ茸に含まれるエルゴチオネインには、強力な抗酸化作用があり、シミ・シワの予防やバリア機能の強化といった美肌効果が期待できます。また、抗炎症作用による生活習慣病の予防など、健康効果をもたらす可能性があることも、たもぎ茸を摂取するメリットです。近年では、サプリメントやパウダー状に加工されたたもぎ茸も販売されており、より気軽に取り入れられるようになりました。継続的に摂取することにより、たもぎ茸の魅力をさらに実感しやすくなるでしょう。

